NPO法人『育てよう未来のオリンピックメダリスト』の創始にあたって
各位 平成22年10月18日
特定非営利活動法人(NPO法人)
育てよう未来のオリンピックメダリスト
このNPOも内閣府により認証していただきいよいよ動き始めましたが、法人の創始にあたり、今後の大きな目標を確認していただければと思います。
設立申請時の設立趣旨書が中心ですが、いろいろな方々と話をする中、こんな不景気な世の中でも、この恵まれた日本に生まれたことや、そこそこ健康で生活できていることに感謝の気持ちを感じておられ、未来の日本をいい方に導きたいとか、何かの形で社会貢献ができればと真剣に考えている人々が多いのには驚きました。ただ、皆さんどんな行動をしたらいいか迷われている方がほとんどです。私もその一人だったのですが、自転車に関われたおかげで今の自分があるのだと、感謝の気持ちを持ってこのNPOを立ち上げました。社会になにか恩返しができれば、そのようなことを考える歳になったのだと感じています。
日本の未来を舵取る政治家をはじめ国や地方行政は、すべての事に対応しなくてはなりませんが、神様ではないのですから、すべてを把握し私達の期待どおりに動いてくれることは、残念ながら少ないはずです。私達が理想とする未来づくりには、各分野のスペシャリストや理解者の協力が不可欠であり、行動していただくことが必要なのです。
誰にでもなにかの「得意分野」や「関わりのある分野」があるはずで、その関係者との縁により「関われる分野」があるはずです。その分野で自分達ひとりひとりが行動し、自覚を持てば、自信を失いかけている今の日本が立ち直るスピードは格段に上がることでしょう。そして、その意識を子供達に引き継いでもらえればいいのです。
そのために、私は自転車の分野で行動します。
申請計画段階から、私達のNPOをどの様に展開していこうかと思考しておりました。
最近の自転車に関連したNPOは、大会を開催する為だけに申請している例が多いようでありますが、同じようなNPOでは立ち上げた意味も半減するとの思いから、私達にしか出来ない事を含め、NPOの原点である社会貢献をめざしたいと考えております。
つまり、地味ではありますが自転車に乗れない子供達が乗れるようになってもらうことから始まり、自転車を多いに活用したまちづくりに至るまで自転車に関することを様々な面でバックアップできればと考えております。そして大きな大きな未来目標として我々のNPOによって育てられた子供達が世界をフィールドとするため海外進出する際に様々な形で援助ができればと思っております。世界を相手にするには早い時期に競技としての自転車を知ってもらう必要があり、そのための基金や青少年自転車競技専門の学校設立等も考えられるプランではないでしょうか。
しかしこれを実現する為には、安定した資金確保が必要になってきます、事業仕分けの影響もあり状況が変わってきておりますが、補助金や寄付金のみに頼るのではなく、我々で事業を起こさなければ実現は遠いと思われますので、みなさんにいいアイデアを出していただきたいと思います。
私の生まれ育った久留米には、現在、市立の病院がありません。人口が30万人以上の中核都市で公立の病院が無い都市は少ないはずです。公立病院経営の大赤字が地方財政を圧迫している都市が多い中、久留米には久留米大学病院というすばらしい民間病院の存在により、回避することが出来ています。医者の街といわれる久留米において、それをリードしている久留米大学病院は世界のブリヂストンの創業者 石橋正二郎氏の寄贈から始まったことなのです。
病院の例を出しましたがそれ以外にも「世の人々の楽しみと幸福のために」の理念のもと当時の全小学校へのプール寄贈、文化センター建設寄贈等、久留米にはいたるところで石橋正二郎氏の功績がうかがえます。現在の久留米市発展は彼の精神に拠るものと言っても決して過言ではありません。
ブリヂストンといえば、私にとっては、子会社のサイクル部門がライバル会社とはなるものの、尊敬する人物にかわりはありません。私の名前も石橋正二郎氏のようになれるよう付けられたものであり、「世の人々の楽しみと幸福のために」という志を少しでも受け継げればと思っております。
いろいろな手続きをクリアして立ち上げたNPOです。個人として行動するよりNPO法人としてみんなで行動を起こした方が実現しやすく、公共団体等からも協力や理解を得られるのではないかと思います。先進諸国ではNPO活動やプロボノが盛んです、NPOとはなんぞやと、無関心だった人が少しでも興味を持ってくれるだけでもいいと思います。
一緒にこのNPOを作り上げていきましょう。
なお、このNPO構成員として行動される際には、必ず事前に事務局に連絡していただきますようお願いいたします。
理事長 岩井正二郎